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生産部長の主張・「烏賊人ぱーりー」参加報告(1)

今回のブログは蛎太郎に代わりまして、グリーンマン生産統括部長 兼 釣り部部長がお送りします。
烏賊との戦いの行方は…?

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2012年3月4日、沖縄で開催された釣りイベント「烏賊人(いかんちゅ)ぱーりー2012」。
グリーンマン釣り部部長として参加してきましたので、遅ればせながらご報告します。

グリーンマンがこのイベントに協賛することになったのは、昨年の震災後に沖縄を訪れ、沖縄の海に元気を頂いたのがきっかけでした。

……「今だから言える事」

震災時、当社では、原料を運ぶダンプ、バックホーが津波に流され、工場は地震でかなりのダメージを受けました。正直、途方に暮れました。
「今後どうするの?」
簡単に答えは出ません。

お客様から応援メッセージを頂いて、口では、再生しよう!とか、
前向きな言葉は出るけど、
資金は?
設備を直してくれる業者は?
行政の許認可は?
行動を起こそうとすると、色々な壁が立ちはだかり、前に進みません。
プラントや工場の建屋を自分で修理するにしても、材料の手配すらできない状況でした。
正直に言うと、工場の閉鎖も覚悟しました。

そんな時、社長が一言
「沖縄に行こう」
「・・・・・」

「まじで?」
「だって、今、できる事あるの?」
「無い」
「だったら行こう」
「いつ?」
「なるべく早く」
即効、PCを立ち上げ、ネットで予約!!

TVでは、地震、津波の被害状況の報告が報道され続けているさなかに我々は、釣り道具持って、沖縄にGO!
船でGT釣り&ジギングをしました。

船長が「どちらから、いらっしゃたのですか?」
「宮城県です」
一瞬の間をおいて
「そうですか」
これ以上は、なにも聞かれませんでした。
それが、なんか妙に優しさに感じたのを覚えています。

釣果?
GTは、ヒットするもバラシが一発。
ジギングでは、色々な魚が掛かり、癒されました。

地震が来るまでは、休みの度に出かけていた東北の海。
今は、がれきが海に浮かび、船の航行にも支障をきたしている状況でした。
沖縄では地平線までエメラルドの様な海が広がり、報道番組で流されるやるせない光景や状況とは、かけ離れた世界でした。

1週間も居たのに、あっ、という間の時間でした。
やはり、自分は、海が好きだ。
はっきりと意識しました。

沖縄だって、海からやってきた兵隊に、殆どの家屋が戦火に焼かれ、沢山の命を奪われたのに、
そんな歴史を感じさせない、こんなにも優しい人たち。
沖縄でよく見聞きする「なんくるないさー」のフレーズ。

僕は何を慌ててるんだろう。
気が付けば、自分は、効率と利益を追い求める習性が付いてしまっている獣。
恥ずかしい事ではないけど、
仕事をする人間としては当たり前だけど、
それだけの事でしかない。

時間をかけていいんだ。
やれる事から、やろう。
なにやら、大した事ない脳みそで、哲学的な事を考えていました。

工場を再生・復興させる目標に向かい、効率は求めない。
出来る事から、一歩でも進もう。
そう、思えるようになりました。
沖縄の海に感謝!!!!

地震から、約1年。
工場も原料も地震前と変わらない…とは言えないものの、稼働し始め、心持ちも落ち着いてきた時。

私が日頃チェックしているブログに、「烏賊人ぱーりー」が今年も開催されるとの告知がありました。
「赤侍」こと金城さんをはじめ、「沖縄スクイッドジャンキーズ」というチームのメンバーが主催・運営するイベントです。

「スクイッドジャンキー」。直訳すると、烏賊中毒者…烏賊キチガイ…(※放送禁止用語に当たるので、TV取材を受けても名前を伏せられてしまうそうです…)
確かに、ブログをみると解りますが、かなり「キチ」の域に達している(笑)メンバーです。

さらに、震災からは遠い沖縄の地で、東北応援の為に、海人プロジェクトと銘打って、沖縄から岩手県の漁師に漁船を送る活動をしています。

我々が落ち込んでいる時に、元気を与えてくれた沖縄の海。その海を大事にしている彼ら、沖縄の海を誇りに思う彼らに何かできる事はないだろうかと思い立ち、赤侍こと金城さんとメールでやりとりをするように。そして、私から東北のお米を賞品として提供したいと申し入れました。
すると、とても喜んで頂き、特別協賛として提供する事になったのです。

当初は賞品の提供だけで考えていましたが、思い切って参加する事に。
当然、参加するからには勝負です。自分で提供したお米を持って帰る勢いで参加しましたよ。

3月2日、主催者のメンバーと打ち合わせ&飲み会。いつも、ブログでしか知らなかったメンバーと初顔合わせです。
そこで驚愕したのですが、イベント運営はすべて手弁当で、メーカー色は一切なし!
釣具メーカーは、一社ではなく数社が賞品を提供している事。
その分、主催者はすべて手弁当。

大変な労力を提供してでも、
沖縄の海を守りたい!
エギングの魅力をみんなに伝えたい!
それだけで、この「烏賊人ぱーりー」を開催している。

因みに、ぱーりーとは「パーティー」のこと。沖縄では米軍占領下時代の名残で、「パーティー」を、発音形に近い「パーリー」と言うのです。

「パーティー」なので、競い合うというよりは、エギングを通して楽しむ事・交流することに重きを置いているわけです。なんか、俗世間の垢にまみれた僕としては、心が洗われる思いでした。

感動しながらも、心の片隅では、
「デカ烏賊を釣りたい!」
「ポイントは何処がいいの?」
「エギは、どのような物がいいの?」
など、しっかりと教えて頂きました。

烏賊人ぱーりーの様子は、次回!

<沖縄スクイッドジャンキーズのメンバーのブログ>
赤侍の燃ゆる釣魂
いつでも釣り日和
沖縄海便り ハマりにハマってしまった「エギング」の世界。