株式会社グリーンマンBLOG

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蛎太郎の独り言・根から吸収し易いカルシウム

僕に強力な助っ人が現れました。

北海道旭川にあるTAC土壌研究所の上田先生です。
先生は30年も前からカルシウムの研究をされてきたそうです。先生は「蛎太郎」の製造方法等のあり方に賛同頂き、栽培実験の結果、認めて頂けたのです。

そんな中、こんな出来事がありました。
毎年、カルシウム欠乏からくる「尻腐れ病」に悩まされていたトマト生産者のハウスに「蛎太郎」を施肥する事になりました。

計画では、4棟全部に施肥する予定でしたが、他の圃場にも使いたいとの事で、結局3棟のハウスに施肥する事となりました。

定植後、3段目が生りはじめた頃、「蛎太郎」を施肥していない
ハウスでは例年通り「尻腐れ病」が発生し始めました。
そこで、そのハウスの土を土壌分析してみたのです。

すると・・・驚く事に、測定されたカルシウムの数値は、
十分に足りていたのです。

それにも関らず「尻腐れ病」が発生したと言う事は、根から吸収し易いカルシウムとそうではないカルシウムが存在することが判明したのです。
分析データを見て上田先生がニヤリと笑いました。

「なっ!これで俺が言った意味が解っただろ?」

そのハウスにも「蛎太郎」を施肥したところ、
やがて終息、改善経過が見られました。
その方がおっしゃいました。

「今までカルシウムを与えていたつもりが、金を捨てていた様なもんだな・・・」

生産者の方の多くは、三大要素であるチッソ・リン酸・カリのバランスや含有率には敏感ですが、四大要素であるカルシウムについては、生石灰・貝化石・消石灰・ホタテ貝・タマゴ殻・化成肥料まで一括りで理解されている方が多く、それらには各々特徴があります。
植物にとって根から吸収し易いカルシウムと、そうではないカルシウムが存在する事に気付いてない方が多いのかと思います。

カルシウム資材は数多くありますが、植物の目線から見た場合、必然、優劣がつくと思うのです。

特にカキ殻は、植物の根から直接吸収し易いカルシウムです。
優良なカルシウムを植物に与えると細胞膜・細胞壁が強化されると同時に、葉脈・繊毛に変化が表れてきます。
また、多孔質構造による微生物の活性を高め、土壌改良効果が期待出来ます。

これらが、日持ち・糖度の向上に繋がります。

先日、心の師でもある上田先生がお亡くなりになりました。
農業界に飛び込んだ僕をいつも励ましてくれました。

「今は辛くとも、良いモノは必ずヒットするから頑張れ!」
「蛎太郎は俺が北海道中に広めてやるから安心しろ!」

僕は、ホント出来の悪い生徒でした。
いつも小学生に教える様に丁寧に優しく教えて頂けました。

尊敬してます。
感謝しております。

心からご冥福をお祈り申し上げます。

先生!天国から見てて下さいね。
僕、頑張りますから・・・